第107景 「深川洲崎十万坪」
(安政四年(1857)閨五月 冬の部)
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  洲崎上空からの鳥瞰図。一面の雪に覆われた平地が拡がっている。手前は海である。 左手に屹立する材木からそこが木場であることが分り、村落の屋根を見付げることが出来る。 地平線に浮ぶのは筑波山。ヘンリー・スミス教授の眼力は手前に浮ぶ桶の周りに水鳥の群を見出した。 鷲の迫力ある描写は広重が花鳥も名手だったことを再認識させる。
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「東京シティガイド江戸百景グループ」による