第96景 「堀江ねこざね」
(安政三年(1856)二月 秋の部)
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  「名所江戸百景」シリーズが始まった安政3年(1856)2月の改印のある5枚の内の1枚。
  中央を流れる境川を挟んで左側の集落が堀江村、右側の集落が猫実村、松林の中に鎮座 している社が豊受神社である。川に架かる手前の橋は境橋で、後方の橋(新橋か)ともど も今も残っている。2艘の船の帆柱が見える所が江戸川上流にある行徳の河岸場(船着き場) 辺り。遠景の山は富±山と丹沢山塊である。近景には鳥の猟の様子が描かれているが、ヘ ンリー・スミス氏によれば、この鳥は千鳥のなかまの大膳で、猟法は「無双網」という。
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「東京シティガイド江戸百景グループ」による