第63景 「綾瀬川鐘か淵」
(安政四年(1857)七月 夏の部)
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  左手が上流、荒川、右手が下流、隅田川。現在の都立汐入公園側、右岸から、左岸、綾 瀬川の合流点を見ている。架かっている橋は綾瀬橋。現在は墨堤通りが古綾瀬川を越す橋 にその名を留めている。人文社子は隅田川左岸にあるべき合歓の木を右岸に描き込んだよ うに記述しているが、右岸に合歓の木がなかったと証明できない限りおかしな理屈であろ う。筏とそれを操る川並が描かれている。飛び立つ鳥は白サギ。
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「東京シティガイド江戸百景グループ」による